ご相談内容

台市愛子の中古車販売店さまより、 今回の車両は ミツビシ・デリカD:5。
「お客様から車内のニオイについて相談があり、車内クリーニングを行ったものの、まだ独特のニオイが残っている車両がある」 とのご依頼をいただきました。
販売店さまのほうで、 シートを取り外し、さらにフロアカーペットまで外して徹底的な車内クリーニングを実施した車両です。
しかし、 「クリーニング後も車内にはニオイが残っている」 ということで、
シートやカーペットが取り外されたままの“組み立て前”の段階で、 当店のカーエアコンクリーニング(エバポレーター洗浄)・防カビコーティング・車内消臭をご依頼いただいた という流れになります。
車内のニオイを確認
車内に入ると、 酸っぱいような、発酵した果実酒のような独特のニオイが漂っていました。
・ ルーフライナー
・ 鉄板むき出しのフロア
・ 取り外されたシート
それぞれに鼻を近づけ、単体で確認してみても、 「ここが原因」と断定できる箇所は見当たりません。
つまり、 車内全体がなんとなく臭うものの、“どこからのニオイなのか”が分からない という、原因特定が難しい状態でした。
こうしたケースは、 一つの原因ではなく、複数の要因が重なってニオイとして感じられることが多いのが特徴です。
次にエアコンを始動し、 風量・温度・吹き出し口の切り替えなど設定を変えながら確認したところ、 車内で感じたのと同じニオイが“ふわっ”と吹き出してくる瞬間がありました。
この反応から考えられるのは、 車内で発生したニオイをエアコンが吸い込み、 エバポレーター内部の湿気と混ざり、カビが発生することでニオイが濃縮されてしまう という流れです。
その結果、 車内 → エアコン内部 → カビが混ざったニオイが再び車内へ という“ニオイのループ”が起きていることが予想されます。

車内とシートの消臭

まずは、今回のニオイの元になっている可能性が高い 車内側から 施工を進めていきます。
取り外されたシートと車内全体に、 当店専用の消臭洗剤を吹き付け、 水で絞ったウエスを使って丁寧に拭き上げました。
販売店さまで徹底的にクリーニングされているため、 見た目は非常に綺麗な状態でしたが、 拭き取ったウエスを濯いでいくと、 バケツの水は真っ黒に。
これは、 一般的なクリーニングでは反応しない種類の汚れが、素材の表面に残っていた可能性を示しています。
こうした“わずかな残留汚れ”でも、 車内全体のニオイとして感じられることがあります。
今回の施工環境について
今回は、 シートやフロアカーペットがすべて取り外された状態での施工でした。
こうした“車内が丸裸”の状態で作業するケースは、 実際には ほとんどありません。
普段の施工は、 シートも内装もそのままの“通常の状態”で行うのが一般的です。
そのため、 「今回のようにバラさないと効果が出ない」 という意味ではありません。
今回はあくまで、 販売店さまの車内クリーニング工程の都合で、 組み立て前のタイミングでご依頼いただいた という流れになります。
エアコン内部(エバポレーター)の状態
続いて、当店のメイン施工である エバポレータークリーニング に移ります。
エアコンのエバポレーターを確認すると、 全体的に黒カビが発生している状態でした。
車内の空気は必ずこのエバポレーターを通過するため、 ここに 車内で発生したニオイが蓄積され、さらにカビと混ざって濃縮されてしまう と、 エアコンの吹き出し口から “不快なニオイ”として車内全体に広がってしまう ことになります。
今回の車両は汚れが強く、 一度の洗浄では落としきれない状態だったため、
• 洗浄剤の吹き付け
• 濯ぎ
この工程を 2セット 実施し、 排水が透明になるまで丁寧に洗浄しました。
仕上がったエバポレーターは、 銀色に輝く本来の状態に戻り、 空気の通り道がしっかりリセットされた状態になりました。


車内クリーニング後 × 当店の車内消臭について
当店ではこれまでにも、
“原因が特定しづらい車内全体のニオイ”が改善した事例が多くあります。
その中で、経験的に感じていることがあります。
それは、
徹底した車内クリーニングが行われている車両は、当店での施工により、さらに消臭の効果が出やすい傾向があるということです。
ただし、これは
「クリーニングしていない車では効果が出ない」
という意味ではありません。
普段の施工は、
荷物をおろしただけの状態や、掃除機で埃やゴミを除去した程度の“通常の車内”がほとんどです。そのような状態でも、多くの車両で、ニオイの改善につながっているケースが多くあります。
今回のデリカD:5は、
• 徹底した車内クリーニング済み
• 当店の車内消臭
• エアコン内部(エバポレーター)洗浄
という複数の要因がうまく重なり、 改善につながった例と言えます。
施工後の変化

作業を続けていると、どうしても鼻が慣れてしまい、 私自身ではニオイの変化が分かりにくくなることがあります。
(これは実は、普段その車に乗っているオーナーさまにも同じことが起きています。 車内のニオイは 急に強くなるのではなく、少しずつ蓄積していく ため、 毎日乗っていると鼻が順応してしまい、 自分では気づかないまま“他の人にはニオイが分かる”という状況が起きやすいんです)
そこで、施工後に販売店の担当者さまに確認していただいたところ、
「ニオイが無くなっている。これならお客様に喜んでもらえる」
との評価をいただきました。
普段の施工で感じる事
車内のニオイは、 そのお車の使用環境や保管状況等々によって本当にさまざまです。
当店で行える作業は、 まず車内消臭では専用の消臭洗剤での拭き取りを繰り返し、 ニオイの発生源となる汚れを少しずつ取り除いていくこと。(オプション施工)
そしてエバポレーターについても同様で、 ニオイの元となる汚れをしっかり洗い流すことが最も重要だと考えています。
ニオイの元が残ったままでは、 どんなに強力な消臭剤を使っても効果は薄く、 仮に消えたように感じても 一時的 であることが多いです。
まずは、
ニオイの元となる汚れをできる限り落とす。 一見シンプルな作業ですが、 この丁寧な積み重ねが改善につながると考えます。
また、 エバポレーター洗浄後の 防カビコーティング(オプション施工)など、 今後発生するニオイの原因をできるだけ抑制し、快適な空間を保っていただくための追加メニューもご用意しています。
これらのオプションは、 セットではなく、お車の状態やご希望に合わせて選んでいただける“必要に応じた追加作業” という位置づけです。
車内の空気に関わる部分を一つひとつ丁寧に整えていくことで、 ニオイの要因を減らし、快適な車内環境に近づけていく ことができます。
お預かりした車が少しでも快適に感じられるように。 「自分がお客様だったらどうしてほしいか」 を常に意識しながら、 できる作業を一つずつ丁寧に積み重ねていく。
当店はその姿勢で施工を行っています。
